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〔ママ起業・プチ起業〕自宅で育児&仕事も ママが起業したいなら知っておくべきこと(1)

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「自宅で子育てしがら仕事もできたら最高だわ!」

こんな夢をもつママは多いです。

筆者は、フルタイムの企業勤めから起業家に転身し、個人・法人の教室や起業を支援しているため、このような相談を多数受けます。今回は、相談を通じてみえてきたママが起業したいなら知っておくべきことをお伝えします。

「耳が痛い」なんてことがあるかもしれませんが、危うい現実があるのも事実。困ったことにならないためにも、ぜひ最後までご覧ください。

 

ママ起業・プチ稼ぎが増えたのには理由がある

ママの起業は、「起業」という言葉からは想像もできないほど小規模からスタートするのがほとんど。自らのライフスタイル、特に育児を重視した小規模な起業が大半です。

 

ここ数年でクローズアップされていますが、注目されるのにはいくつかの理由があるように思います。

 

1.女性起業家への支援が充実してきた

まず、一番大きな理由は国の政策になります。国をあげて「女性が輝く社会」づくりを推進していることは大いなる後押しになっています。このため、女性起業家支援の一環として、融資や補助金といった金銭的な支援が充実しているのです。

 

ちょっと古い数字にはなりますが、日本政策金融公庫が行った創業融資の実績(小規模300万円以下の融資)では、平成27年度は前年比130%の2,195件となっています。融資の敷居が下がり、採択数が増えていることの表れです。

 

国や都道府県といった自治体、銀行など安定した企業からの支援はバックアップ体制も整っているのでお勧めです。支援を受けることで、ビジネスが前に進む、ブラッシュアップされるというメリットもあります。

 

ただ、支援が必要なければ、むやみに支援を受けずにごく小規模に始めてみるものよいと筆者は思います。支援を受けるためには、膨大な書類作成、報告や説明、返済のプレッシャーなど、本来のビジネス以外のところに多大なエネルギーを割く必要が出てくるからです。

 

家庭との両立を果たそうと起業したのに、事業のほうが忙しすぎて家庭がめちゃくちゃなんてことになったら本末転倒ですよね。

 

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2.ママ起業・プチ稼ぎを支援するセミナーや勉強会が急増

この類の勉強会、セミナー、軽いお茶会などは大変増えたという印象です。都道府県から市町村まで自治体が設定するセミナーもあれば、商工会議所や中小公社などの団体、銀行主宰のものは相当数にのぼります。

 

人材派遣会社パソナやちふれ化粧品といった民間企業までが女性起業家を支援しています。さらに多いのは、個人が主宰するセミナー類で、こちらはトラブルも急増しています。

 

筆者も経験があり、「勉強会に来て」と誘われて行ったら、隣の女性から“運気の上がる10万円のフライパン”をしつこく勧められました。

別の機会では、笑顔のかわいらしいママが「私、ある女性経営者に能力を見込まれて、営業スタッフにスカウトされたんです!」と、1本15,000円のアロマオイルをその女性経営者から10本買い取ったそうで。これから1本2万円で販売していく予定だと、赤ちゃんを連れて嬉々として話すママに引いてしまったこともあります。

 

 

 

 

セミナーに多額のお金を使ってしまった……勉強会の内容がSNSの使い方ばかり……という相談も少なくありません。

 

正直なところ、落ち着いた経営者はSNSを連日更新している余裕はありません。日々の仕事、管理に折衝と、とにかくやることだらけ。稼ぐことが本質的に大変だと知っているため、むやみに「○○で稼げる」ということは発信しません。

 

セミナーや勉強会に出席するのは情報収集や向学心を満たすために結構ですが、内容は吟味すべきです。

 

特に、費用・内容・主宰者に実体があるか(情報だけを売っている場合は注意)は納得のいくまで確認します。費用が高いなと思ったら、今回は見合わせてもよいくらいです。

 

個人のセミナーの場合は、そのセミナーを売ること自体が主宰者の収入になっています。広告サイトに掲載されている口コミは、“いいとこどり”で都合のよいものをピックアップしている可能性もあります。

 

弊社が取引をお断りしたケースでは、“でっちあげ”の口コミを掲載しているところもあり、情報を鵜呑みにしてはいけません。

 

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せっかくの向上心を大事に

いずれも、このようなケースにはまるママたちの意識の根底には「認められたい」「お金を稼ぎたい」が見え隠れしていると感じます。

 

これは素晴らしい向上心で、ぜひ大事にしてほしい部分です。せっかくの向上心をますます育むためにも、冷静に判断していきましょう。

 

 

続きは次回の(2)でお話しします。

「スマホだけで○○万円稼げる!」「1日数分の作業で稼げる!」などという甘い話にはのらないのが得策です。

そんな甘い話があれば、みんなやっているはずですよね。

 

重要なのは、まずは本気で自分がやりたいことがあるのかを問うこと、そしてやりたい事業そのものに直接的にお金を投資することです。

 

起業のための勉強や準備に間接的に投資するのはそこそこにしましょう。

 

〔参考〕

「平成27年度の創業融資実績は26年度に続き高水準を維持」平成28年5月11日、株式会社日本政策金融公庫

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